みなさんこんにちは。
今回は誘導灯・誘導標識の概要についてお話させていただきます。
誘導灯とは
文字通り、地震や火災などの有事の際に安全な場所へ通ずる通路へ導いてくれるのが誘導灯や誘導標識です。
誘導灯は蛍光管やLEDで発光している一方で、誘導標識は基本的に自ら発光はしませんが、蓄光塗料が用いられているため暗闇で発行します。
コンビニや飲食店などの出入口、避難階段の入口、廊下などに付いていて、大型ショッピングモールなどには点滅装置(フラッシャー)や音声誘導装置などが一体になっている誘導灯もあります。火災等が発生すると点滅装置がフラッシュして、音声誘導装置によって「ピンポーン、非常口はこちらです」という音声が流れ、しかも日本語と英語(地域により異なる)で音声誘導してくれます。
誘導灯の種類
誘導灯はまず避難口誘導灯と通路誘導灯と客席誘導灯の3つに別れます。
- 避難口誘導灯:主に避難に用いる出入口などに付いており、緑地で白色シンボルになっています。
- 通路誘導灯:主に避難に用いる出入口への方向を指示してくれるものになり、白地に緑色シンボルになっています。また階段に設置される階段通路誘導灯もあります。
- 客席誘導灯:映画館などの客席の通路側に付いている足元をやさしく照らしている灯火が客席誘導灯になります。
ちなみに誘導標識はプラスチックのプレートに蓄光塗料で模様が描かれているものであり、蓄光するので暗闇でも一定時間光ります。
この誘導標識には中輝度誘導標識と高輝度誘導標識があり、避難口誘導標識と通路誘導標識があります。
誘導灯の大きさ
誘導等の大きさには規格があり、大きい方からA級、B級(BH級とBL級)、C級になります。
ちなみにBH級とBL級は同じ大きさですが、BH級のほうが明るいという違いがあります。
以前は大型(蛍光灯40w2灯)、特殊大型(32・35・40w1灯)、中型(20w1灯)、小型(10w1灯)に分れていました。
誘導灯の光源
最近の誘導灯の光源において主力となっているのはLEDで、明るくて省電力で長寿命で言うことないでしょう。
この一昔前は冷陰極というものが使われていて、省電力、長寿命の小型蛍光灯と言ったところでしょうか。その前は蛍光灯で、それよりも前は豆電球を使っていた器具もありました(停電時のみ豆電球)。
消費電力でいうと LED<冷陰極<<<蛍光灯 になります。
蛍光管の一般的な寿命は6000~12000時間といわれ、一年間つけっぱなしでおよそ9000時間なので、蛍光管はだいたい一年で寿命ということになります。
冷陰極やLEDは誘導灯製造メーカーにもよりますが、20000時間(約2.3年)~60000時間(約7年)で交換時期の目安になります。目安なので60000時間で切れる訳ではありませんが、ものによっては15年くらい点灯している冷陰極もあるので寿命は長いといえます。
日常点検|異常の見分け方
誘導灯は外観からの確認と簡単な操作で点検ができます。
- 誘導灯の本体に変形・破損・腐食がないか。
- 誘導灯の光源が切れていないか・点灯しているか(特に蛍光管タイプ)
- 誘導灯の表示面が割れ・変色・変形していないか
- 誘導灯の前に物品等(カーテン・ポスター等)があり、誘導灯を見えなくなってないか
- 誘導灯本体の非常電源点検スイッチを操作すると(ヒモを引っ張る・ボタンを押す等)、非常電源(に切り替わって点灯するか
- 誘導灯のインジケータ(赤色・緑色のランプ)を見て異常がないか
最近の器具は緑色ランプが常時点灯、赤色ランプは常時消灯で正常です。緑色ランプ点滅や赤色ランプ点灯・点滅している場合は異常があるということになります。
誘導標識の場合は上記のうち3、4番を確認しましょう。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
誘導灯は火災などで停電になっても点灯し続けて避難者に避難経路を教えてくれる大事な器具なので、蛍光灯の球が切れて点灯していない誘導灯は意味がありませんので確認してみましょう。
最近主流のLEDタイプは蛍光灯タイプに比べて消費電力はおおよそ1/10になっていますので、火災の危険のある古い誘導灯器具は早めにリニューアルして節電してみてはいかがでしょうか?