消防設備士3類を受ける方へ|効率のいい勉強法とおすすめテキストを解説

資格

消防用設備の点検や工事を行うために必要な資格「消防設備士」。

消防設備士の資格は取り扱える消防用設備ごとに計8類に分かれており、類それぞれに点検整備のみ行える乙種と点検整備に加えて工事も行える甲種の2種があります。

今回紹介する資格は消防設備士3類。取り扱う消防用設備はガス消火設備やハロゲン消火設備等です。普段はあまり見かけない設備なので受験者が少なく、受験のために調べようにも情報が少ないですよね。

この記事ではそんな少しマイナーな消防設備士3類についてまとめました。一発合格するための効率的な勉強法とおすすめのテキストも紹介しているので、ぜひ最後まで読んでいってください。

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消防設備士第3類でできること

ガス

消防設備士第3類が取り扱える消防用設備は以下の通りです。

  • 不活性ガス消火設備
  • ハロゲン化物消火設備
  • 粉末消火設備
  • パッケージ型消火設備
  • パッケージ型自動消火設備

これらの消火設備は駐車場、電気室、ボイラー室によく見かけられるものです。

消防設備士第3類には甲種3類乙種3類があります。

  • 甲種3類・・・対象の消防用設備の点検、整備、工事ができる
  • 乙種3類・・・対象の消防用設備の点検、整備ができる

消防設備士3類の難易度

消防設備士甲種の合格率
〈参照:消防試験研究センター

消防設備士第3類の合格率は毎年甲乙ともに30〜40です。消防設備士の他の類よりも比較的高い合格率になっています。

合格率令和2年令和3年
消防設備士甲種3類38.6%38.7%
消防設備士乙種3類35.8%34.1%

消防設備士の資格の中で年間受験者数が比較的少ないのが消防設備士3類。ガス消火設備は設備自体の設置数が少なく、資格を持っている人が少ないのが現状です。もしガス消火設備の点検機会がある会社で消防設備士3類を持っていれば大変重宝されるでしょう!

消防設備士3類の受験資格

乙種消防設備士は学歴、年齢、実務経験、資格の有無等を問わず、誰でも受験できます

甲種消防設備士を受験するには、一定の資格や条件が必要です。受験資格に該当する条件を一部ご紹介します。

消防設備士免状所有者

消防設備士の免状をすでにお持ちの方で、以下の場合甲種を受験できます。

  • 甲種消防設備士の免状をお持ちの方
  • 乙種消防設備士の免状を交付後、2年以上工事整備対象物の整備(消防法17条の5の規定に基づく政令で定められたもの)の経験がある方

その他国家資格所有者

消防設備士の資格を持っていない方でも、以下のような国家資格等を持っていれば甲種の受験資格になります。

  • 技術士
  • 電気工事士
  • 電気主任技術者
  • 建築士 etc.

これらは受験資格の一部ですが、消防試験研究センターのHPでは受験資格となる国家資格等について詳しく記載してあります。
消防試験研究センター:受験資格

学歴も受験資格に

資格だけでなく、専門的な学歴も甲種の受験資格になるものがあります。

  • 大学、短期大学、又は高等専門学校(5年制)において機械、電気、工業化学、土木又は建築に関する学科又は課程を修めて卒業された方
  • 高等学校及び中等教育学校又は旧中等学校令による中等学校において機械、電気、工業化学、土木又は建築に関する学科又は課程を修めて卒業された方
  • 理学、工学、農学又は薬学のいずれかに相当する専攻分野の名称を付記された修士又は博士の学位を有する方 etc.

これらは受験資格の一部ですが、消防試験研究センターのHPでは受験資格となる国家資格等について詳しく記載してあります。
消防試験研究センター:受験資格

消防設備士3類の試験科目

消防設備士3類の試験科目は大きく分けて筆記科目実技科目があります。乙種と甲種によって問題や試験内容、試験時間が異なります。ご自身が受験する資格の内容をきちんと確認しましょう。

乙種3類の試験科目

消防設備士乙種3類の試験は筆記科目と実技科目合わせて問題数は35問で、試験時間は1時間45分です。問題の構成は以下の表のとおりです。

 試験科目問題数
筆記消防関係法令10
基礎的知識5
構造・機能・工事・整備15
30
実技鑑別5
乙種3類の試験科目

甲種3類の試験科目

消防設備士甲種3類の試験は筆記科目と実技科目合わせて問題数は52問で、試験時間は3時間15分です。問題の構成は以下の表のとおりです。

 試験科目問題数
筆記消防関係法令15
基礎的知識10
構造・機能・工事・整備20
45
実技鑑別、製図7
甲種3類の試験科目

試験の内容

筆記科目では四肢択一のマーク式の問題が出題され、実技科目では鑑別問題と製図問題が出題されます。

実技科目といっても実際に機器を操作するような試験ではなく、記述形式の問題になっています。

乙種の実技科目では「鑑別」の問題が出題されます。甲種の実技科目は「鑑別」の問題に加えて、「製図」の問題も出題されます。

  • 鑑別・・・機器の写真やイラストを見て、機器の名称、原理、用途などを記述する
  • 製図・・・平面図または系統図を見て、間違いや不足機器を記述する問題

科目免除について

消防設備士、電気工事士、電気主任技術者、技術士等の資格を有する方は、申請により試験科目の一部が免除になります。

消防設備士の資格を有している場合

消防設備士甲種の資格を所有している方は科目免除の対象となります。ただし、消防設備士乙種の資格では甲種の科目免除を受けることはできません。

その他国家資格を有している場合

消防設備士以外にも科目免除を受けられる資格があります。

  • 電気工事士
  • 電気主任技術者
  • 技術士

資格以外にも免除可能な場合も

前述したような資格をお持ちでない方も、専門的な経験によって以下の場合は科目の免除対象となります。

  • 日本消防検定協会又は指定検定機関の職員で、型式認証の試験の実施業務に2年以上従事した方
  • 5年以上消防団員として勤務し、かつ、消防学校の教育訓練のうち専科教育の機関科を修了した方

免除される科目

それぞれの資格でどの科目が免除されるか、また科目免除の申請に必要な書類は以下のようになっています。

 資格等免除科目必要な書類
消防設備士甲種消防関係法令(共通部分)免状のコピー
電気工事士基礎的知識、構造・機能及び工事・整備(電気に関する部分)鑑別等試験の問1免状のコピー
電気主任技術者基礎的知識、構造・機能及び工事・整備(電気に関する部分)免状のコピー
技術士(電気・電子部門)基礎的知識、構造・機能及び工事・整備技術士第2次試験若しくは本試験の合格証明書又は技術士登録証のコピー
日本消防検定協会又は指定検定機関の職員で、型式認証の試験の実施業務に2年以上従事した方基礎的知識、構造・機能及び工事・整備型式承認試験の実施業務の従事証明書
5年以上消防団員として勤務し、かつ、消防学校の教育訓練のうち専科教育の機関科を修了した方基礎的知識、実技試験「5年以上消防団員として勤務したことを証明する書類」及び「消防学校の教育訓練のうち専修教育の機関科を修了したことを証明する書類」
免除できる科目と申請に必要な書類

一発合格のためにやるべきこと

合格者が語る!設けるべき勉強時間

消防設備士の試験に挑む際、一般的に乙種は1カ月間、甲種は2〜3カ月間の勉強期間を設けると良いと言われています。

実際に合格した方は何ヶ月間勉強したのか、当サイトのTwitterでアンケートをとってみました!

消防設備士3類のための勉強期間

アンケートの結果、実際に3類に合格した方の勉強時間は1ヶ月未満が44.4%でした。意外と短期集中型で勉強される方が多いようです。

1日の平均勉強時間

ちなみに1日の勉強時間を調査したところ、1日2時間以下の方が半数以上でした。働きながら資格の勉強をされている方がほとんどで、1日限られた時間の中で効率的に勉強することが重要ですね。

次は少ない勉強時間の中でも確実に身になる勉強法をご紹介します!

効率的な勉強法が叶うおすすめテキスト

この1冊でよくわかる 吉村拓也の第3類消防設備士

消防設備士3類の試験勉強におすすめのテキストがこちら。

この1冊でよくわかる 吉村拓也の第3類消防設備士 (国家・資格シリーズ 434)

この問題集、他の教材とは少し異なり、ほとんど穴埋め問題で構成されています。

消防設備士3類の知識が全くない状態から問題集に挑んでも、ほとんど正解できませんよね。この問題集はすぐ下に答えがあるので、最初は答えを見ながら読み進めていきましょう

何度か繰り返し読むうちに自然と穴に当てはまる重要語句を覚えて、答えを伏せた状態でもスラスラ読める状態になれば完璧!もちろん穴埋め問題以外にも演習問題も豊富に用意されているので、穴埋めで覚えた知識を実践形式でより確実なものにできます。

テキストの重要な部分が穴埋めになっていることで、テキスト(教科書)と問題集の二つの役割を兼ねた一冊です。

このテキストは実技問題にも力を入れています。鑑別問題、製図問題ともに豊富な種類の問題が掲載されているので、。写真や図も多く、実技問題の確実な対策が可能です。

Youtubeでは本書を利用して講義動画を順次公開中!コメント欄で3類に関する質問・疑問も募集しています。

▼消防設備士第3類の解説動画はこちら▼

まとめ

消防設備士3類の試験についてご説明しました。

おすすめの勉強法とテキストは参考になりましたか?勉強法は自分にあった方法を見つけるためにもぜひ試してみてください。

消防設備士3類は保有している人が比較的少ないので、取得すればきっと現場で活躍する機会が増えるでしょう。


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